東京移住日記

ガンダーラを探して

毒親と文化

うちの親はいわゆる毒親だと思っていて、夫婦間の不仲が深刻でいわゆる家族内の地位としては、ケアテイカーをずっとやってきた。夫婦仲は冷え切っていたし喧嘩ばかりで愚痴の言い合いだった。

やはり、私はもう少し両親に親として、子供にやっていい事、いけない事の自覚を持ってほしかったし、ちゃんとしてたら体の疾患に苦しむことはなかっただろうなあと恨む気持ちが大きい。

ただ、夫婦間の不仲の原因が何かというと、性別役割分業の世間での価値観の変化が原因だった。旦那の家に尽くす、というのは嫌だという妻側とそれが当たり前でしょ、という旦那側。あとは二人とも自分がなく、すべての基準が世間様だったし、それを私に押し付けた。

私が救われたのは「当時の」インターネットで、好きなことを否定される事がない環境を知ったからである(当時は一部のオタクだけがやる事で、今のように攻撃性があるコンテンツではなかった)

ただ、客観的に見て、ネットがなく、あの当時の世の中じゃ二人がああなるのも仕方ないし、今でもそれに苦しんでいる人もいるんだから、難しい問題なのも理解できる。

両親とも客観的に見たら毒家庭育ちなので(叔父叔母の家庭も経済力があるので体裁こそ整っているけれども、夫婦仲や家族仲は崩壊しているので)、その中で一所懸命やってきたのはわかっている。

 

そうやって理解をしようと努めてきたのだけれども、その努力は簡単に裏切られることとなる。

ただ、今回帰省して、だれかをスケープゴートにしないと仲良くできない、スケープゴートを作ってまで夫婦仲を保とうとする、自立の意識のない関係に、すごく失望した。

また、自分たちの夫婦仲の維持を邪魔するのであれば、どんなにめでたい事であっても関心がなく、攻撃的な扱いをすることに対し、愕然とした。

他人の考えを受け入れない。

もう少し冷静に話ができないものなのか。それでもって、彼らの行動基準が自分が何かをしたいとかじゃなくて世間体が云々なので、そんなしょうもないものに私の人生を邪魔されるのではないかとげんなりしたし、やはりすごく悲しかった。

今後親とは距離を置いて付き合おうと思うけれども、受け入れてほしいという気持ちはきっとかなえられることはないだろうし、私の人生をとにかく邪魔しないでほしいという気持ちがあるんだけれども、それすら叶えられる事もないだろう。

人は変われるかもしれないけど、文化は変えられない。変えられるのは自分の環境だけだ。

そう覚悟しよう。

 

一方で、東京出身の子たちは世間体?なにそれ?という感じで、

結婚にも出産にも興味なかったり、ワンナイトラブを楽しんだりして、なんて自由なんだ!と愕然としたものである。

好きなことを極めるのもバカにされたりせず、受け入れてくれるグループが必ずある。

 

持病を抱えながらでとてもつらかったし、職場環境も微妙だったけれども、東京で自立して好きにできたのは本当に良かった。ただ、時折持病が悪化したときの寄る辺のなさがいまでも辛い。ただ、職場が色々アレだけれども、徹底的に思想に自由なのには本当に救われた。(会社としてはある程度意思統一がはかれないのってダメなんだろうけどね)

今の職場だって、私で勝ち取ったものという自負はある。

 

多分東京に生まれたら違う道があっただろうなぁ…と思って嘆くばかりだったが、最近目標が出来た。

中々難しい目標だけれども、失敗することも多いだろうけれども、今度は逃げ場所探しではなく、自分の生きがいのために目指してみようと思う。

だってこの街ではだれも私の人生を邪魔しないんだから。